トップページへ
横笛の内腔を部分拡大した場合の音程変化の研究


 実験のデザイン

竹で横笛を作ろうとして、ピッチ調整がうまくいかない場合、何とかならないと内腔をあちこち微妙に削って拡大してみた経験はありませんか。確かに、指孔の位置で音程を変えることは出来ても、オクターブ比を変化させるには、内径をいじるしかありません。プロが作った笛でも、6・7孔のオクターブ比が悪くて、結果的に音程がおかしいことはよくあります。
そこで、横笛の内径を拡大すると音程がどう変化するのか、定量的な実験を行うことにしました。この結果を応用すれば、オクターブ比まで正確な笛を作ることができます。

実験方法:
内径16mmのアクリル管(外径20mm)の中に、厚さ1mmの円筒形にしたゴムシートを入れて内径14mmにし、それを部分的に取り除くことによって、内径の部分拡大を作り出しています。その位置を少しずつ変えて、データをとっています。


結果と考察: 以下にセクションを分けました。

1.笛の管尻側を部分拡大した場合の音程変化 (実験データ)
2.笛の管尻側を部分拡大した場合の音程変化 (考察と応用)

3.笛の唄口側を部分拡大した場合の音程変化 (実験データ)
4.笛の唄口側を部分拡大した場合の音程変化 (考察と応用)

5.笛の真中を部分拡大した場合の音程変化 (実験データ)
6.笛の真中を部分拡大した場合の音程変化 (考察と応用)

7.笛の真中を部分的に狭くした場合の音・変化 (実験データ)
8.笛の真中を部分的に狭くした場合の音程変化 (考察と応用)


追加の実験:

内径14mmの笛の管尻側を部分拡大した場合の音程変化は、拡大部分が笛の大部分を占めてくるようになると、逆に内径16mmの笛の唄口側を狭くしたものと同じようなことになってきます。この場合、内径の差の影響が、定量的にどのように反映されるのか調べる必要があります。

最初の実験では厚さ1mmのゴムシートで内径を2mmも小さくしています。これは、笛の吹き方による誤差を相対的に小さくしようとして極端な変化をつけたわけですが、実際に笛の製作で使われる内径の変化は、1mmの数分の1程度と思われます。厚さ0.5mmのゴムシートを使った、内径を狭くした程度が異なる実験を行い、音程変化の変化量だけが違うのか、他のパラメーターも変化するのか、調べる必要があります。



 トップページに戻る 上のページへ  メールを送る