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横笛のストローアダプター


 はじめに

小学生に「秋祭の神楽(お囃子)をやりませんか」と募集すると、人数はそこそこ集まります。でも、太鼓はたたけばすぐに音が出るものの、笛は音を出すだけでもかなりの努力が必要で、ほとんど皆、途中で挫折してしまいます。この状況を打開するために、誰でもその日からすぐに音の出せる横笛のアダプターを考案しました。

思いついたヒントは、ウグイス笛・ハト笛・ヒバリ笛などと呼ばれる竹笛です。これらは、構造的には、横笛と同じような穴の空いた竹に斜めから息を吹き込むアダプターを付けたものです。ですから、アダプターの向きが違うものの、同じようなアダプターを横笛に付ければ、簡単に音が出るのではないかと考えました。

  参考: ウグイス笛の作り方と吹き方 ( http://csx.jp/~nak53/sizen.html )

アダプターの形状に関してはいろいろ考えましたが、竹笛のような固定的な補助管を接着するよりも、写真のようにストローをテープで貼り付ける方が多くの点で優れていると思います。

まず、笛を特に改造していないので、はずせば普通の横笛になるということです。2〜3分あれば付けることができますので、「取れないようにしっかり取り付ける」ことを考えるよりも、「取れたらすぐに付け直す準備をしておく」という考え方で行けば良いです。

それから、ストローの角度を変えることによって音が出たり出なかったりしますから、唇と笛との角度やその角度を一定にしないといけないことが理解できますし、このアダプターで吹いていても、知らないうちに唇と笛の角度を一定に保つようになってきます。また、メリカリも多少効きますし、大甲音の場合の息の強さや、唇でストローを締めて息の量を調節する感じなど、いろいろなことが自然と身についてくると思います。

音は、残念ながら小さくて細い音しか出ませんが、大甲音でも信じられないぐらいスムースに出てしまいます。なお、音のピッチは普通に吹くよりも半音の10〜20%ぐらい高い音になってしまいますが、大勢に影響ありません。見た目も、確かにあまり良くありませんが、上の写真は構造がわかりやすいように紙テープで貼ってあるだけで、透明なテープで貼ればもう少し目立ちません。

もちろん、邪道と言われればそうなのですが、次善の策としては結構行けると思いますし、将来、普通に横笛を吹こうと思ったときに、知らないうちに基礎が少し身についているのではないかと思うのです。


 ストローアダプターの作り方

まず、やや太目のストロー(直径5mmぐらい)を買ってきます。見た目のことを考えると、黒い色のストローの方がベターでしょうが、喫茶店では見たことがあるものの、実際にはなかなか売っていません。
そのストローを長さ40mmに切り、右下の写真のように半分に折り曲げて、指で強くはさんで完全にペチャンコにしてしまいます。

   


左下の写真のように、折り目の所までストローの両側にハサミで切り目を入れ、右下の写真のように折り目の所で片方を切り取ってしまいます。これで、アダプターは出来上がりです。

   


 ストローアダプターの取り付け方

出来たストローアダプターを一度伸ばして笛の唄口のところに左下の写真のように巻きつけます。この時の位置が大切で、ストローアダプターの折り目が、唄口の中央よりもやや前側になるようにします。右下の模式図の方がわかりやすいと思いますが、ストローの一重になっている部分の方が筒になっている部分よりも多く唄口の穴を覆っているということです。

ただし、この位置ですと、甲音は非常に出しやすく、大甲音も比較的簡単に音が出せるが、呂音の下の方はかなりソロッと吹かないと音が出ません。呂音と甲音が半々ぐらいの場合でしたら、ストローの折り目が唄口のセンターぐらいの方が良いのかもしれません。

このストローの折り目というのは、最終的にストローから空気が出てくる吹き出し口の位置です。これが、唄口の前縁に近いと高い音が出しやすくなり、離れると高い音が出にくくなります。低い音はその逆になりますが、あまり離れると、全体として音そのものが出しにくくなり、アダプターの意味をなさなくなってしまいます。

   


位置がきちんと決まったら、テープでストローを固定します。テープは折り目ギリギリのところに貼って下さい。テープは、下の写真のようにしっかりと貼って固定します。

写真は、テープの位置がわかりやすいように紙テープで貼ってみましたが、実際には透明なテープで貼らないと見た目がよくないです。セロテープでも実用的には特に問題ありません。唾で濡れると多少はがれやすいような気がして心配なら、引っ張ってもあまり伸びたりしたい透明ビニールテープを使うと良いのかもしれません。ただ、それだと修理がし難いかもしれません。

   


上の写真の状態ですでに完成なのですが、唄口の真上の部分(一重のストローのところ)は、ストローが浮いたような状態で不安定なので、少し補強をします。
左下の写真のように使い終わったテレホンカード(写真は実は1日乗車券ですが何でも良いです)を5x40mmぐらいに切ります。そして、右下の写真のように、テープで貼り付けて固定します。写真は両側を固定しただけですが、横方向にもテープを貼ったほうがもう少し丈夫かもしれ・ワせん。
これで完成です。途中でも書きましたように、セロテープで貼ればもう少し見た目が良いですし、このテレホンカードも何か栗っぽい薄い板のようなものがあれば、さらに見た目が良いでしょうね。

   


下の写真は完成したものを見ているのですが、ストローの断端がきちんと唄口の対面部中央に向いていないといけません。また、唄口の対面部とストロー断端の距離も重要で、うまく音が出ない場合は、はずして0.5〜1.0mm程度前後にずらして取り付けるとうまく音が出ます。
また、ストローの断端部があまり丸い形に近いと、息がたくさん出すぎて長く音が出ません。その場合は、しっかりとストローをつぶして平たくすると音を長く出しやすくなります。

   


下の写真は実際に吹いて見ているところですが、下唇がきちんと笛に接触して、下唇で笛をある程度固定していることが大事です。ストローをくわえて、ストローだけで位置を固定していては、不安定ですし、将来の上達に支障がありますし、何と言ってもストローアダプターが壊れやすいです。ですので、右下の写真は少しくわえ方が浅いです。左下の写真のように、口からストローが5〜6mmぐらい出るだけのところでくわえるべきでしょう。

   


下の写真は、たくさん作って並べたところです。小学生の子供たちがはやく上手になって、将来、きちんとした吹き方を習いたくなってくれると良いですね。
なお、ストローの筒の部分の長さは20mmにしてありますが、小学校低学年ではもう少し短くして15mmぐらいの方が良いみたいです。




 最近の改良

最近、ちょっと改良しました。下の写真のように、切り取らずに観音開きにする方法です。これですと、貼り付けたときの固定が良いです。また、このような黒いストローだと、目立ちにくいです。肌色のストローなんていうのは、ちょっと見たことが無いですが。



貼り付け方ですが、下の写真のように、まず横に固定して、それから唄口にかからないように、両横を斜めに固定します。これで、よほどのことが無い限り、取れたりしません。もちろん、わかりやすいように黄色のテープでやってありますが、透明なテープの方が良いです。

  




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